金融経済の基本レッスン 景気 鉱工業指数

鉱工業指数は国内の鉱業と製造業がどれくらいのモノを生産・出荷し、どれくらいのモノを在庫として抱えているのかを指数で表し、先行き2ヶ月の予測の把握を行います。
基準年は5年毎に改訂され、基準年のモノの量(生産量、出荷量、在庫量)の平均を100としています。生産量は「鉱工業生産指数」、出荷量は「鉱工業出荷指数」、在庫量は「鉱工業在庫指数」で確認できます。経済全体の動きを把握するために活用します。

鉱工業とは

鉱工業指数の、「鉱工業」って一体なんのことですか?

鉱業と製造業のことですが、いきなり鉱業・製造業と言われてもピンときませんよね。鉱業は、金、銀、銅、鉄、石炭などの採掘を行う企業(事業所)や、原油、天然ガスなどの採掘を行う企業(事業所)、陶磁器やガラス、セメントの原料を採掘する企業(事業所)などのことを指します。
製造業とは、薬品、繊維、洋服、食べ物、家具、ゴム製品、電子部品、機械などあらゆるモノを生産している企業(事業所)のことです。

ということは、もしかしてサービス業などは鉱工業指数の対象となっていないということですか?

その通りです。鉱工業指数は経済産業省から毎月発表されていますし、景気を把握する上でとても参考になりますよ。

在庫循環

在庫循環とは

鉱工業の在庫は、景気の動きと連動して循環しています。

在庫循環の考え方

【景気が最も悪いとき〜景気が回復するとき】→企業にとって予想外に在庫が減る
景気が最も悪いとき〜景気が回復するとき、企業は先行きについて悲観的に考える傾向が強いといえます。企業は「モノを作っても不景気で売れないだろう」と考えていますので、モノを生産・出荷する量を抑えます。しかし、景気が最も悪いとき〜景気が回復するときは、モノを欲しい人が少しずつ増えてきているときなので、企業が抱えていた在庫が予想外に減少していきます。《図中(1)》

【景気が良くなるとき〜景気が最も良いとき】→企業の予想通り在庫が増える
景気がどんどん良くなるとき、企業は先行きについて楽観的に考える傾向が強いといえます。企業は「モノをたくさん作ってたくさん売ろう」と考えていますので、将来的にももっと売れるだろうという予測のもと、どんどんモノを生産し積極的に在庫を抱えます。《図中(2)》

【景気が最も良いとき〜景気が悪くなるとき】→企業にとって予想外に在庫が増える
景気がピークを迎えた後、景気は悪くなっていきます。このとき企業はまだ先行きについて楽観的に考える傾向が強いといえます。企業は「モノをたくさん作ってたくさん売ろう」と考えていますので、どんどんモノを生産し積極的に在庫を抱えますが、景気が悪くなるときは企業が思っているほどモノが欲しい人が増えず(逆に減ってしまい)、企業にとって予想外に在庫が増えていきます。《図中(3)》

【景気が後退するとき〜景気が最も悪いとき】→企業の予想通り在庫が減る
景気が後退するとき〜景気が最も悪いとき、企業は先行きについて悲観的に考える傾向が強いといえます。企業は「景気が悪いのだから、余った在庫を処分しよう」と考えますので、在庫はどんどん減っていき、企業の予想通り在庫が減ります。図中(4)

景気の山と谷はどうやって決めるの?

景気の山と谷は誰がどうやって決めるんですか?

内閣府経済社会総合研究所の景気動向指数研究会で議論された後、経済社会総合研究所長が決定します。議論の基になるのは、景気動向指数の一致系列(DI)から作られるヒストリ力ルDIです。
リアルタイムで景気の谷や山を判断するのは難しいので、景気が悪くなり、景気の谷になり、景気が回復したことが確認できてから、終わった循環の山と谷の判断を下すことが多いようです。


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※この情報は2011年7月時点の情報です。