HOME > 金融経済の基本レッスン > 金融 > 日本銀行と金融政策
金融経済の基本レッスン 金融 日本銀行と金融政策

日本銀行(日銀)は日本の中央銀行です。金融政策を決め、遂行しています。日本銀行の動向はわたしたちの生活に大きな影響を与えています。

日本銀行の主な仕事

金利って何?

金利とはお金を貸し借りするときの“レンタル料”のようなものです。銀行同士で貸し借りをするときの金利、銀行に預金するときの金利、住宅ローンの金利などさまざまな金利があります。世の中の金利は連動しています。

よくニュースで『金利動向が・・・』と聞くんですけれど、一体どの金利のことなのか分かりません。

そうですね。特定の金利について述べているのでなく、『金利』と一言だけ示される場合は、『世の中全体の金利』と考えて良いと思いますよ。世の中の(日本国内の)金利は連動していますからね。(日本国内だけで限って言えば)ある金利は上がったけれど、他の金利は下がったということは基本的にありません。
日銀が金融政策でコール市場のオーバーナイト物の金利を上下させるのは、世の中の金利が連動しているからなんですね。日銀が直接上下させる金利は、世の中への影響力が強いと考えられる金利なんですよ。

金融政策がどうやって決めるの?

金融政策の基本方針は日本銀行(日銀)が月に1〜2回開催している、金融政策決定会合で決められています。

金融政策はどうして日本銀行(日銀)が決めるの?

日本という国の基本方針を決めて実行しているのは政府ですよね。でもどうして金融政策は政府じゃなくて日本銀行(日銀)が決めているんですか?

では、もし日本銀行が政府の干渉を受ける立場にあったらどうなるかを考えてみましょう。
今日本はかなりの額の借金を抱えていますね。平成22年度末度時点では積み上がった借金がおよそ637兆円にもなりました。(*1)
では、この借金を減らすためにもし政府が日本銀行に圧力をかけたらどうなるでしょうか?

うーん。分かりません。

それではヒントを出しましょう。エミリさん、お財布からお札を出してじっくり眺めてみてください。

ええっ?!お札がヒントなんですか?えーっと、どれどれ・・・
大きめの文字で『日本銀行券』とか『日本銀行』とか『NIPPON GINKO』と書いてありますね。そうか。お札は日本銀行が作っているんですね。

そうです。お札を発行しているのは日本銀行です。正確にいうと、日本銀行からの注文に基づいて『国立印刷局』がお札を印刷して、日本銀行に渡しています。

そうなんだ。それでこれがヒントなんですよね。
もし政府が日本銀行に圧力をかけることができる立場にあったら、借金を減らすために・・・お札をどんどん発行しちゃう?!

そんなことが起こってしまうかもしれませんね。
たとえばお札をどんどん発行したとしましょう。世の中に出回る日本の通貨の量、つまりお金の量がとても増えてしまいますね。『モノの値段』と『世の中に出回るお金の量』は密接な関係にあります。世の中に出回るお金の量が必要以上に増えてしまうと、『モノの値段』(物価)が急激に上昇し、お金の価値が下落してしまいます。この状態をインフレ(インフレーションの略)といいます。

世の中に出回るお金の量が増えると、みんながたくさんお金を持つことになるから、企業やお店は『この機会にたくさん儲けよう!』と考えて、商品やサービスの値段を上げるでしょうね。例えば電車の初乗り運賃が5,000円になったりするかもしれませんね。移動できる距離は変わらないのに、今まで160円くらいだった初乗り運賃が5,000円になる・・・そうか、これが『モノの値段が上昇して、お金の価値が下落』した状態なんだ。

こうやってどんどんモノの値段が上がっていって、その結果、缶ジュース1本が542兆円になると・・・日本の借金が缶ジュース1本分の値段になっちゃいますね。
とんでもない話です!!

そう。これは極端なお話でしたが、とんでもないことですよね。
ここではお札の発行を例にご説明しましたが、他にも、政府が国債(国が発行する債券。債券とはお金の借用証書のようなもの)を日本銀行に無理やり買わされたり、景気がとても過熱しているにも関らず低金利になるような金融政策をとらせたりしたら、同じように、激しいインフレが起こってしまいます。

日本銀行が政府から独立していることって、とても重要な意味があるんですね。

もちろん、日本銀行も政府の方針とかけ離れた金融政策をとるわけではないですよ。
でもときとして政府の希望にそぐわない金融政策を行うこともあるでしょう。

*1・・・出所:財務省HP『日本の財政関係資料(平成22年8月)』

金融政策決定会合には誰が参加しているの?

金融政策決定会合・・・なんだか堅苦しい名前ですね。ここで日本の金融政策の基本方針を決めているんだ。
この会合には、誰が参加しているんですか?政府の人ですか?

金融政策決定会合には、日本銀行の総裁と2名の副総裁、それから6名の審議委員が参加しています。エミリさんが言うところの、“政府の人”が金融政策決定会合に出席することはありますが、通常のメンバー(総裁、副総裁、審議委員)と違い、議決権は持っていません。意見を述べることなどはできます。

政府の人は議決権を持っていないんですね。それは、日本銀行が政府から独立しているからなんですね。
総裁、副総裁は一般企業で言えば、『社長』『副社長』みたいなものだと思うんですけど、それ以外の審議委員ってどんな人がなっているんですか?

いろいろですよ。大学の教授など経済の専門家や、一般企業出身の人などですね。

金融政策決定会合の結果をチェックするには?

金融政策決定会合については何となく分かったんですけど、この会合の結果はどうやってチェックすれば良いんですか?

普通はテレビや新聞、インターネットで報道されます。金融政策決定会合の結果は速やかに公表されることになっていますから、ほぼリアルタイムで知ることができますよ。もちろん、日本銀行のホームページでは詳しく掲載されます。

日本銀行のことをもっと知りたい!

日本銀行についてちょっと興味が出てきましたよ。

そうですか。良いことですね。調べるといろいろ面白いことが分かると思いますよ。例えば日本銀行は法人です。株式は発行していませんが、出資証券というものを発行していてそのうちの55%は政府が出資していますが、残りの45%は民間が出資しています。JASDAQ市場に上場しているんですよ。

上場?それならわたしたちでも日本銀行の出資証券を買えるわけですね。へえ〜〜〜。
日本銀行のことをもっと知りたいんですけど…

それなら日本銀行のホームページを見てみると正確で分かり易い情報が載っています。特に、子供向けのページは本当に分かり易いのでオススメです。


<<証券会社の仕事

   
金融商品等の取引に関するリスクと諸費用について

金融商品をご投資いただく際には、各商品等に所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等には価格等の変動による損失が生じるおそれがありますので、金融商品等の取引に際しては、当該商品等の契約締結前交付書面等をよくお読みください。

※この情報は2011年7月時点の情報です。