海外現地便り Vol.4-ニューヨーク-

シェールに沸くアメリカ ホテル宿泊の転売が起きるほどの成長産業とは!?

特派員H(28)
アメリカで驚いたこと:
美術館・博物館の充実度
アメリカでお勧めの場所:
ヨセミテ国立公園

最近は日本でも、耳にするようになった『シェールオイル/シェールガス』という言葉。米国ではシェール開発が進んでいます。実際はどんな感じなのか…。休日を利用して、シェール開発で有名なノースダコタ州バッケンに行ってきました。

ノースダコタ州はシェール開発によって原油生産で全米2位となった州で、既に中東のオマーンなどに迫る原油生産量となっています。訪れてみて驚いたことはバッケンの中心地ウィリストン市の賑わいです。以前はとうもろこし栽培や畜産等、農業が主要な産業で人口が減少していたようですが、現在は全米から人が集まってきており、人口は大幅に増加し、2000年は12,512人だったウィリストン市人口は2013年に約20,000人に達しています。

その上、簡易住宅に住んでいるシェール掘削作業従事者は、この数字に含まれていないというから驚きです。シェール開発が地域にもたらす経済効果は他にもありました。私がウィリストン市で宿泊したモーテルは一泊約200ドルと大都市のホテル並みの値段でした。実は、シェール開発ブームが始まった当初は宿泊施設が圧倒的に少なく、一泊400ドル程度が相場であったと、モーテルの従業員が教えてくれました。その上、1年先まで予約する掘削業者や事前に予約したホテルを実際の宿泊代金以上で転売する行為もあったほどの状況だったようです。住宅やホテルの建設ラッシュ、レストラン等の混雑を実際に見てみて、シェール開発による経済効果を強く実感しました。

バッケンの写真
2015年1月29日時点

乙女の気になることば

「シェールオイル/シェールガス」とは?
シェール(=けつ岩)の中に含まれている石油/天然ガスのことです。技術革新によって、地下深くにあり非常に固いシェールから石油/天然ガスを簡単に取り出せるようになりました。米国における開発が特に活発で、大量且つ安価なエネルギー生産は、米国や世界経済に大きな変化をもたらす可能性があります。