
NISAを3年続けると結果はどうなる?新NISAの制度詳細から利回りの参考を解説
- #新NISA
- #資産運用
- #利回り

新NISAが2024年からスタートし、年間投資枠の拡大や非課税保有期間の無期限化など、旧NISAと比べてより投資をしやすい環境が整いました。
将来のために今のうちから資産運用を始めようと考える方もいるのではないでしょうか。
ただ、実際に運用を始める前に、どれくらいの利益が期待できるかを先に把握しておきたい方もいるかもしれません。
今回は、新NISAで運用する際の金額や期間、投資商品の想定利回りなどを踏まえたシミュレーション結果を紹介します。
新NISAに興味がある方や、3年後の積立金額がどのくらいになるか気になる方はぜひ参考にしてください。
NISAで運用するとどうなるのか?
まずはNISAの概要や運用の仕組みを解説します。
NISAとは、株式や投資信託などの長期・分散・積立投資を支援する少額投資非課税制度です。
2024年1月からは、旧NISAの「つみたてNISA」と「一般NISA」がそれぞれ「つみたて投資枠」と「成長投資枠」に名称を変え、投資枠の併用が可能となる他、非課税保有期間が無期限となる新NISAがスタートしました。
NISAで資産運用を進める最大のメリットは、税制優遇が受けられる点です。
例えば、投資で10万円の運用益が出た場合、通常は利益に対して20.315%(所得税+住民税+復興特別所得税)の税金がかかります。
しかし、NISA口座での運用では、運用収益である「売却益・配当金・分配金など」に対する税金が非課税になります。
他にも少額から投資を始められる仕組みも用意されており、初心者で投資に興味がある方はまず新NISAから始めてみるのがおすすめです。
利回りの定義や計算方法
NISAでの運用に限らず、投資商品を比較検討する上で、どれくらいの利益が期待できるかを測る指標の1つとして「運用利回り」に着目してみましょう。
運用利回りとは、投資から得られる収益の割合を示す指標で、計算方法は以下のとおりです。
運用利回り(%)=収益÷ 運用年数 ÷ 投資金額 × 100
例えば、10万円を投資して1年間で1万円の利益が出た場合、運用利回りの計算方法は以下のとおりです。(※手数料や税金などは考慮していません)
1万円 ÷ 1年 ÷ 10万円 × 100=10%(運用利回り)
投資商品を比較する際に、過去の運用利回りを調べることで、1つの判断基準になると思います。
新NISAを始めて3年後の結果は?シミュレーションサイトから分析
ここからは実際に新NISAで積立投資を始めた場合の3年後の運用結果を予測します。
金融庁の資産運用シミュレーションでは、毎月の積立金額と想定利回り、積立期間を入力すると最終積立金額や運用推移をグラフで確認できます。
※金融庁のシミュレーションデータであり、将来の結果を予測し、保証するものではありません
今回は以下の3つの積立金額での運用推移を見ていきましょう。
● 月1万円でつみたて投資枠を利用した場合 ● 月5万円でつみたて投資枠を利用した場合 ● 月10万円でつみたて投資枠を利用した場合
それぞれ詳しく解説します。
月1万円でつみたて投資枠を利用した場合
月1万円で3年間新NISAのつみたて投資枠を利用した場合、運用資産総額の結果は以下のとおりです。
想定運用利回り別に数値をシミュレーションしているので参考にしてください。
2% | 4% | 6% | 8% | 投資元本 | |
---|---|---|---|---|---|
1年目 | 12.1万円 | 12.2万円 | 12.3万円 | 12.4万円 | 12万円 |
2年目 | 24.5万円 | 24.9万円 | 25.4万円 | 25.9万円 | 24万円 |
3年目 | 37.1万円 | 38.2万円 | 39.3万円 | 40.5万円 | 36万円 |
出所:[金融庁]
結果を見ると、月1万円で3年間つみたて投資枠で運用を行った場合、想定運用利回りによって3.4万円もの違いが出ています。
少額の運用だったとしても、投資商品によっては利益を増やすことができるということです。
月5万円でつみたて投資枠を利用した場合
次に、月5万円で運用を進めた場合の運用資産総額の結果を見ていきましょう。
想定運用利回り別の結果はこちらです。
2% | 4% | 6% | 8% | 投資元本 | |
---|---|---|---|---|---|
1年目 | 60.6万円 | 61.1万円 | 61.7万円 | 62.2万円 | 60万円 |
2年目 | 122.3万円 | 124.7万円 | 127.2万円 | 129.7万円 | 120万円 |
3年目 | 185.4万円 | 190.9万円 | 196.7万円 | 202.7万円 | 180万円 |
出所:[金融庁]
月5万円を積み立て、平均運用利回りが4%だった場合で運用収益が10.9万円という結果になっています。運用する金額が増えれば、そのぶん利益も大きくなりますので、無理のない範囲で毎月の積立金額も検討すべき内容といえるでしょう。
月10万円でつみたて投資枠を利用した場合
資金に余裕がある方であれば、月に10万円の投資も可能です。
新NISAになり、年間投資枠が120万円になったことから、投資できる金額にもゆとりができています。
想定運用利回りごとの運用資産総額の結果は以下のとおりです。
2% | 4% | 6% | 8% | 投資元本 | |
---|---|---|---|---|---|
1年目 | 121.1万円 | 122.2万円 | 123.4万円 | 124.5万円 | 120万円 |
2年目 | 244.7万円 | 249.4万円 | 254.3万円 | 259.3万円 | 240万円 |
3年目 | 370.7万円 | 381.8万円 | 393.4万円 | 405.4万円 | 360万円 |
出所:[金融庁]
月に10万円積み立てた場合、3年間で元本は360万円です。
シミュレーション結果では360万円にプラスして想定運用利回り2%の場合は10.7万円、8%の場合は45.4万円もの利益が期待できます。
新NISAは長期の積み立てを目的にしているため、5年、10年と運用を進めることで複利効果がはたらき、さらに大きな運用収益にも期待できるしょう。
新NISAで運用利回りを高める3つの方法
シミュレーションを確認して、新NISAで運用を始めようと考える方もいるのではないでしょうか。
ここでは新NISAを始める際に、運用利回りを高める3つの方法を紹介します。
● インデックスファンドを選ぶ ● 運用コストの低いものを選ぶ ● 投資に関する知識を増やす
それぞれ詳しく見ていきましょう。
インデックスファンドを選ぶ
インデックスファンドは、特定の市場指数に連動する投資成果を目指すように設計された投資ファンドです。
市場指数の例を挙げると以下のとおりです。
● 日経平均株価 ●NYダウ ● S&P500
例えば、日経平均株価やS&P500などの主要な指数に連動するファンドは、1つの商品で複数銘柄に分散投資されており、分散効果も期待できます。日経平均株価1つを取っても、225銘柄が指数の中に組み込まれています。
また、新NISA対象のインデックスファンドは、金融庁の厳しい基準をクリアした銘柄のみであり、成長投資枠、つみたて投資枠どちらも活用できますので、初心者やこれから投資を始める方にもおすすめです。
運用コストの低いものを選ぶ
投資成果には、手数料や管理費用などの運用コストも影響します。
特に長期投資の場合、コスト差が運用成果に大きな違いを生むため、手数料や管理費用が低い商品を選択することが重要です。
また、新NISA口座を開設する金融機関によって手数料が変わることもあります。
まだ新NISA口座を開設していない方は、金融機関の選定にも注意してください。
投資に関する知識を増やす
市場は常に変動し、投資環境は複雑です。
せっかく始めた資産運用を続けるためには、自分が投資している商品への理解や、投資に関する知識を継続的に増やし、適切な判断軸をつくることが不可欠です。
投資の勉強は本や動画、セミナーなどさまざまな手段があります。
自分に合った投資の勉強方法を見つけ、運用しながら徐々に知識をつけていきましょう。
東海東京証券では、東海東京TVという動画教材を定期的にアップしており、日本株式や米国株式など、最新の市場情報に関する知識を発信しています。
まずは気になる動画から視聴して、最新の投資情報を集めてみてください。
証券投資情報を動画で配信|東海東京TV
まとめ
今回はNISAの運用成果に関して、3年間の積み立てでどのくらいの利益が期待できるかをシミュレーションしました。
新NISAは旧NISAと比較して年間投資枠が拡大され、非課税保有期間も無期限になり、人によって幅広い金額や投資方法を選択できるようになりました。
投資を始める場合は、実際に自分が運用を検討している投資商品の想定運用利回りや積立予定の金額、期間を踏まえてシミュレーションを行うことが大切です。
自分に合った商品の選び方や投資に関する悩みなどありましたら、NISAセンター専用ダイヤルで無料相談ができます。ネットの情報だけでは不安な方は、お気軽にご相談ください。
まずは自身の投資に関する不安や悩み、疑問を相談して、自分に合った投資プランを立てましょう。


※クリックすると東海東京証券のWEBサイトに移動します。
はじめてNISAをご利用されるお客様は、証券総合取引口座とNISA口座をまとめて開設できます。