
NISA口座の金融機関は変更できる?変更するメリット・デメリットとは
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NISAで投資を始めた後、商品数や取引手数料が想定と違った、問い合わせ対応がしっかりしていないなどを理由に、金融機関を変更したいと思う方もいるかもしれません。
そこで本記事では、金融機関の変更の仕方や、メリット・デメリット、注意点などを解説します。金融機関を変更する前に知っておきたい情報をまとめているため、ぜひ最後まで読んでみてください。
NISA口座の金融機関は1年に1回だけ変更可能
大前提として、NISA口座は金融機関変更が可能です。
ただし、1年に1回だけしか変更できないという注意点があります。さらに、多くの金融機関では、変更したい年の前年の10月1日から当年9月末までに手続きを完了させなければいけません。
つまり、2025年以降の投資枠を金融機関変更したい場合、2024年10月1日から2025年9月末までに手続きを完了させることになります。
なお、NISA口座の金融機関変更を希望する年の1月以降に一度でもNISA口座で買付すると、その年は金融機関の変更ができなくなってしまいます。
このように、NISA口座の金融機関変更をするときは注意点がいくつかあるので気を付けてください。
NISA口座の金融機関変更の仕方
次に、NISA口座の金融機関変更の仕方を東海東京証券での例を基に4ステップに分けて解説します。
①変更前の金融機関に申し出る
②東海東京証券で証券口座を開設する
③「勘定廃止通知書」などを受け取る
④東海東京証券へ「非課税口座開設届出書」などを提出する
それぞれについてさらに詳しく説明します。
① 変更前の金融機関に申し出る
最初に、現在NISA口座を開設している金融機関へNISA口座の金融機関変更をしたい旨を伝えましょう。その旨が伝われば、NISA口座の金融機関変更に必要な書類が送付されてきますので、内容を確認し必要事項を記入して返送しましょう。
② 東海東京証券で証券口座を開設する
書類を返送して手続きが完了するのを待っている間に、東海東京証券で証券口座を開設しておくと円滑に進みます。この時にNISA口座の開設書類も請求すると、「非課税口座開設届出書」が送付されてくるので、内容をよく確認し提出準備をしましょう。
③ 「勘定廃止通知書」などを受け取る
現在NISA口座を開設している金融機関で手続きが完了すると「勘定廃止通知書」あるいは「非課税口座廃止通知書」が送付されてきます。
「勘定廃止通知書」とは、NISA口座と旧NISAで活用していた資金残高を残したまま、ほかの金融機関にNISA口座を変更するのに発行される通知書のことです。
対して、「非課税口座廃止通知書」とは、NISA口座で一度も買付したことがない、またはすでに商品を売却して残高がない場合に発行される通知書のことです。
これらの書類は、変更後の金融機関に提出するものですので、大切に保管してください。
④ 東海東京証券へ「非課税口座開設届出書」などを提出する
東海東京証券から証券口座開設の案内が届いたら、NISA口座の手続きに移ります。
「非課税口座開設届出書」、「勘定廃止通知書または非課税口座廃止通知書」、「本人確認書類」をまとめて、東海東京証券に提出します。
以上が、NISA口座の金融機関変更の仕方です。やや複雑ですが、順を追って進めていくと問題なく完了できるはずです。
NISA口座を変更するメリット
続いて、NISA口座を変更するメリットについて解説します。ポイントは以下の3つです。
●投資できる商品が増えることがある ●取引手数料が下がることがある ●自分に合ったサービス提供を受けられることがある
それぞれについてさらに詳しく説明します。
投資できる商品が増えることがある
金融機関によって取り扱っている商品ラインナップが異なるため、金融機関を変更することによって、商品が増え、選択肢が広がることがあります。
NISAでは、どの商品に投資するのかが重要ですので、金融機関を変更するときは、投資したい商品があるか必ず確認してください。
金融機関を変更することによって、反対に商品が減り、いままで投資していた商品を買付できなくなることもあるかもしれません。ご自身のNISA活用に適した商品を取り扱っている金融機関で口座を開設することが大切です。
取引手数料が下がることがある
金融機関によって、取引手数料も異なります。そのため、金融機関を変更した影響を大きく受けることもあるかもしれません。
金融機関の選び方によっては、取引手数料に1%以上の差があることも考えられます。わずか1%と思うかもしれませんが、20~40年と長期運用を進めていくと、この1%の差が大きな違いになります。
ただし、取引手数料が安い反面、電話での相談窓口を設けていないなど提供サービスが異なりますので、ご自身に合った金融機関を選ぶ必要があります。
自分に合ったサービス提供を受けられることがある
先にも述べましたが、金融機関によって提供しているサービスは異なります。例えば、NISA口座で運用している商品や資産の推移などを棒グラフや折れ線グラフなどで見ることができるようになっている金融機関が多くありますが、人それぞれ見やすいと感じるものは異なると思います。ぱっと見ただけで簡単に情報を知ることができる使い勝手のよい金融機関を選ぶのもおすすめです。
また、NISAを始めたけれど、いざ困った時に、制度や商品について専門家に相談できる窓口を設けていない金融機関も中にはあります。特に投資を始めたばかりの方にとっては、相談しながら投資を行うと安心感も得られると思います。
自分にとって必要なサービスを受けられるかどうかで、金融機関を選び直す方もいます。
NISA口座を変更するデメリットや注意点
NISA口座を変更するデメリットや注意点についても解説します。ポイントは以下の3つです。
●変更後の金融機関へ商品を移管できない ●口座管理が煩雑になる ●金融機関変更に時間がかかる
それぞれについてさらに詳しく説明します。
変更後の金融機関へ商品を移管できない
まず、変更前のNISA口座で保有している商品は、変更後の新しいNISA口座に移すことはできません。
そのため、変更前のNISA口座と変更後のNISA口座、それぞれに商品を保有している状態となります。
その結果、投資枠やポートフォリオの管理が複雑になることがあるでしょう。どれくらい非課税投資枠を利用しているのか、自分でしっかり計算しないといけません。
口座管理が煩雑になる
変更前の金融機関で商品を保有していると、変更後の金融機関と2つの口座を管理する必要が出てきます。口座番号や取引ID、パスワードなど金融機関ごとに管理する必要があるので、ノートやスマホなどご自身に合った方法で忘れないように管理しましょう。
金融機関変更に時間がかかる
金融機関を変更するには、およそ2週間~1か月程度かかるため、余裕を持った行動が大切です。
この2週間~1か月という期間は、金融機関によって異なり、もし書類に不備があると、さらに多くの時間がかかることになります。そのため、書類に必要事項を記入するときは細心の注意を払うことが必要です。
変更手続きを進めている間に、買付を検討していた商品が買えない機会損失に繋がることに留意が必要です。
まとめ
今回は、NISA口座の金融機関変更の仕方や、メリット・デメリット、注意点などを解説しました。
NISAは、基本的に自分のライフプランに合わせた資産運用に活用し、長期運用を前提とした制度設計となっています。しかし、NISA口座を開設した金融機関のサービスが想定と違った、また長期投資をしていく過程で投資の考え方が変わるなど金融機関の変更を考えなければいけないこともあるかもしれません。
そのため、商品や取引手数料、金融機関の提供サービスなどに気を付けつつ、柔軟に対応するとよいでしょう。
なお、今一度NISAの運用の仕方について考え直したい方のために、東海東京証券では動画やさまざまな記事を用意しています。とりわけ2024年1月から新NISAが開始され、大きく体制が変わったため、そのあたりはよく確認してください。
動画や記事は無料で確認できるので、ぜひ適切なNISA運用に役立ててください。
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