【動画で学ぶ!はじめての投資】配当金・分配金・利金って何が違うの?NISAで気を付けるべきポイントも徹底解説!
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新NISAが始まって、SNSや書店で投資に関する情報を目にする機会が増えてきたのではないでしょうか。将来のために投資を始めたほうがよい、NISAは良い制度だとなんとなくわかっていても、基本的なことを理解してから始めたい、投資を始めるならできるだけ失敗したくないという方も多いと思います。
そこで、このシリーズでは投資初心者の方向けに、できるだけ専門用語を使わず最低限覚えておきたい投資の超基本について解説していきます。動画でもわかりやすく解説していますので、ぜひ合わせてチェックしてみてください。今回は「配当金・分配金・利金の違い」について解説します。
投資でもらえるお金!インカムゲインの基本と代表例
キャピタルゲインとインカムゲイン
お金を上手に増やす方法として、資産運用を始めてみようと考えている方も多いと思います。そして、資産運用といえば、主に株式や投資信託、債券に投資をすることを思い浮かべるのではないでしょうか。
株式や投資信託などへの投資を通じてお金を増やす方法は、大きく2種類あります。それは、値上がり益を指すキャピタルゲインと、投資を通じて定期的に得られる収益を指すインカムゲインです。
値上がり益を指すキャピタルゲインは、売却額と購入額の差がプラスの時に得られる売却益のことで、安く買って高く売ることで得られますので、イメージしやすいと思います。ただし、購入額より低い価格で売却した場合は、利益が得られませんので注意が必要です。
一方で、資産の保有中に継続的に得られるインカムゲインとは、例えば図の配当金のように、時間の経過とともに定期的に受け取れる利益です。
キャピタルゲインは、資産を売却することで得られるものですが、インカムゲインは資産の保有中に継続的な収益を期待できるのが特徴です。
インカムゲインの代表例
インカムゲインとは、株式や投資信託、債券などの金融商品や、不動産投資などから生まれる収益の一部を指します。資産運用で得られるインカムゲインの代表例を4つ紹介します。
1.配当金:企業が利益の一部を株主に還元する形で支払われるお金。株式投資で得られる収益です。 2.分配金:投資信託の運用成果の一部を投資家に還元する形で支払われるお金。投資信託が保有する株式や債券、不動産などから得られる収益が分配されます。 3.利金:債券に投資をして、利率に応じて支払われるお金。あらかじめ決まった利率で定期的に受け取れます。 4.賃貸収益:不動産を貸し出すことで得られるお金。物件を購入し、そこに住む住人やテナントから家賃を受け取ることで得られる収益です。
インカムゲインは、安定した収益を目指したい長期投資家に向いているといえます。
次章から、こちらで紹介した配当金・分配金・利金について、それぞれの特徴と注意点についてまとめていきます。
配当金をもらうには?銘柄選びと知っておきたい注意点
配当金は、企業が利益の一部を株主に還元する形で支払われるお金です。そのため、配当金を受け取るには、株式投資を行う必要があります。それ以外にも注意するポイントがいくつかありますので、1つずつ確認しましょう。
配当金は必ず受け取れるわけではない
配当金を受け取るには、株式投資が必要と解説しましたが、以下のケースでは配当金を受け取ることができません。
●配当金の支払いがない場合 ●権利確定日までに株式を保有していない場合
投資している企業が赤字の場合や、利益を株主に配分せず将来の成長に向けた設備投資に回す場合など、さまざまな理由で配当金の支払いがない場合があります。
また、配当金が支払われる場合でも、権利確定日までに株式を保有していないと、配当金を受け取れません。この権利確定日とは、株主名簿に記載されている株主に配当が支払われる権利が確定する日であり、日本企業の多くは3月末・9月末に設定されています。
配当金を受け取りたい場合は、企業の決算や配当方針、権利確定日を確認して株式を保有するようにしましょう。
配当金には税金がかかる
配当金を受け取る場合、約20%の税金がかかります。配当金の税金は、支払い時に源泉徴収されるため、受け取るときは税引き後の金額になります。
なお、NISA口座を通じて配当金を受け取った場合は、この税金が非課税となります。配当金を非課税で受け取るためには条件がありますので、詳しくは「配当金の受取方法」で解説します。
配当金の受取方法
配当金を受け取る方法は、次の4種類があります。
●株式数比例配分方式:保有している株数に応じて、配当金が自動的に証券口座に振り込まれる方式です。NISA口座で株式投資をしている場合、この方式を選ぶことで、配当金の税金が差し引かれなくなりますので、NISA口座を利用している方はこちらを選択するようにしましょう。 ●登録配当金受領口座方式:全ての銘柄の配当金を、あらかじめ指定した一つの銀行口座にまとめて振り込む方法です。 ●個別銘柄指定方式:銘柄ごとに受取先の銀行口座を指定する方法です。 ●配当金領収証方式:配当金領収証が自宅に郵送され、それを郵便局等へ持参し配当金を受け取る方法です。
株式数比例配分方式以外の方式を選択すると、NISA口座で保有している株式であっても配当金に税金がかかってしまうので、注意が必要です。
なお、いずれの方式を選択する場合も、受け取り方式は全金融機関で統一されます。つまり、ある証券会社で株式数比例配分方式を設定した場合、他の金融機関でも配当金の受け取り方式は株式数比例配分方式が適用されます。
分配金をもらうには?銘柄選びと知っておきたい注意点
分配金とは、投資信託の運用成果の一部を投資家に還元する形で支払われるお金です。配当金と混同されがちですが、分配金を受け取るには投資信託に投資をする必要があります。
分配金を受け取る上でのポイントを、以下で解説します。
商品ごとの分配方針を確認する
分配金の支払い回数は、毎月分配や年一回分配などがあり、商品ごとに異なります。
また、運用成果がプラスの場合に分配される商品もあれば、本来は分配金として支払う余力がないにもかかわらず支払い続けている商品もあります。そして、分配金を支払うと、その分投資信託の資産が減り、基準価額が下がります。投資する商品を選ぶ際には分配方針を確認しましょう。
分配金再投資のメリット・デメリットを理解する
投資信託の分配金は、現金で受け取るか、再投資するかを選ぶことができます。再投資のメリット・デメリットを確認し、現金で受け取る場合とどちらがよいか、参考にしてください。
※一部の投資信託は、分配金を再投資できず、現金で受け取るのみの場合があります
メリット |
① 複利効果が期待できる 受け取った普通分配金を新たな元手に、投資元本を増やせます。長期的に見ると、利益が利益を呼ぶ複利効果が期待できます。 ② 手間がかからない 再投資を選択すると、自動的に買付されるため、都度購入手続きを取る必要がありません。 |
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デメリット |
① 売却するまで利益を得られない 再投資した分配金は、投資信託を売却するまで成果として受け取れません。 ② 投資タイミングを選べない 分配金が支払われたタイミングで自動買付するので、購入単価が高くなってしまう可能性があります。 |
分配金には税金がかかる
分配金は、株式の配当金と同様、原則約20%の税金がかかります。これは、現金で受け取るか再投資するかにかかわらず、源泉徴収されます。
しかし、NISA口座で保有する投資信託の分配金は、非課税となります。また、購入価額(個別元本)を下回っている分の分配金を元本払戻金(特別分配金)といい、投資された方の元本部分が戻されているだけなので、そもそも非課税となります。
少しでも利益を非課税で受け取りたい場合は、NISA口座で投資信託に投資をする方がよいでしょう。
利金をもらうには?銘柄選びと知っておきたい注意点
利金とは、債券に投資をして、利率に応じて支払われるお金です。あらかじめ決まった利率で定期的に受け取ることができます。
利金の受け取り方にもいくつか注意点がありますので、ポイントを解説します。
債券の条件を確認する
債券の利金は、配当金や分配金と異なり、発行時の条件に基づき、利払い日に支払われます。
銘柄を選ぶには、以下項目を確認しておくとよいでしょう。
発行体 | 発行体とは、債券を発行して資金調達をする主体のことで、政府や地方公共団体、企業などです。発行体によってデフォルト(債務不履行)のリスクが異なります。特に、企業が発行体の場合、財務状況や信用力を基にした、格付けも確認することが望ましいです。 |
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利率 | 利率を基に、利金が確定します。一般的な条件では、年率〇%と固定で設定されています。自分の目線にあった利率か確認しましょう。 |
償還期日 | 債券には償還期日(満期日)が設定されており、償還期日を迎えると元本が返還されます。短期、中期、長期と様々な償還期日の債券があるので、何年後に償還されるのか、あらかじめ確認しておきましょう。 |
利払い方法 | 利金の支払い方法には、一定の金利が支払われる「固定利付債」と、金利が変動する「変動利付債」などがあります。慣れないうちは、条件がわかりやすい「固定利付債」を選ぶようにしましょう。 |
債券は基本的に償還期日(満期日)まで継続保有することで、期中の利金と元本を受け取ることができます。途中で売却してしまうと、将来受け取るはずの利金を受け取れないほか、元本を下回る価格で売却されることもあります。
利金の受け取り方法を確認する
利金は、原則債券を保有する口座で受け取ります。また、配当金や分配金同様、利金にも税金がかかり源泉徴収されます。
配当金や分配金と異なり、債券はNISA口座で投資できないので、NISA制度を利用して非課税で利金を受け取れません。
まとめ
今回は、キャピタルゲインとインカムゲインの違いや、インカムゲインの配当金・分配金・利金について、それぞれの特徴について解説しました。
投資商品によって受け取れるインカムゲインが違うことや、NISA制度を利用できるのかをしっかりと確認した上で、自分の投資目的に合った商品選択の参考にしていただければと思います。
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