新しいNISA制度
2025.03.17

【5分で読める!】 NISAで米国株は買える?知っておきたいことや日本株との違いを解説

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  • #米国個別株
文/NISAセンター 松本智則
目次

    NISAで購入できる商品には、日本株だけではなく、米国株をはじめとした外国株も含まれます。

    そこで今回は、NISAを使って米国株に投資するなら知っておきたいことや、日本株と米国株との違いなどについて解説します。

    米国株投資に興味がある方はぜひ参考にしてください。

    NISAで米国株に投資するなら知っておきたいこと

    NISAで米国株に投資するなら知っておきたい言葉があります。それらは以下の3つなどです。

    NYダウ平均株価 NASDAQ総合指数 S&P500
    それぞれについて解説します。

    NYダウ平均株価

    NYダウ平均株価とは、米国のニューヨーク証券取引所やナスダック市場に上場する30銘柄の株価をもとに算出される指数のことで、正式名称はダウ・ジョーンズ工業株価平均といい、米国株式市場を代表する指数の1つです。

    NYダウ平均株価の構成銘柄は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が選び、入れ替えも定期的に行われています。

    NYダウ平均株価は株価の単純平均ではなく、調整済みの平均を使って計算されます。そのため、株価が高い値がさ株の影響を受けやすくなっています。

    NASDAQ総合指数

    NASDAQ総合指数とは、ナスダック市場に上場するすべての銘柄を対象にした株価指数です。ナスダック市場には、多くのハイテク企業が上場しています。

    NASDAQ総合指数は、浮動株調整後の時価総額加重平均で計算されるため、時価総額が特に大きいハイテク企業の株価に左右されやすい特徴があります。

    S&P500

    S&P500とは、ニューヨーク証券取引所やナスダック市場に上場する500社の株価をもとに算出される指数で、浮動株調整後の時価総額加重平均で計算されています。

    S&P500にはさまざまな業種の企業が含まれているため、特定の業種や企業の急激な株価変動に左右されにくい特徴があります。

    NISAで米国株に投資するには

    ここではNISAで米国株に投資する際の特徴を説明します。日本株に投資する場合と比較する形で理解していくとよいでしょう。ポイントは以下の4つです。

    「外国証券口座」を開設する NISA口座で保有している米国株の売却益は非課税 損益通算や繰越控除はできない 配当金は10%の税率で課税される

    「外国証券口座」を開設する

    米国株へ投資をするためには、「外国証券口座」を開設する必要があります。外国証券口座は、海外の株式などを購入するために必要な口座です。

    証券総合口座を開設する際に、合わせて開設することができますし、後から外国証券口座を追加することもできます。

    まずは外国資産へ投資をするための準備として、外国証券口座を開設しておきましょう。

    NISA口座で保有している米国株の売却益は非課税

    NISAの成長投資枠を利用することで、米国株に投資をすることができます。NISA口座で米国株に投資をする場合は、日本株と同様で売却益は非課税となります。

    ただし、配当金の取り扱いについては日本株と米国株で違いがあります。こちらは後程解説します。

    損益通算や繰越控除はできない

    損益通算や繰越控除は日本株と同様にできません。なお、損益通算とは、同一年に株式投資などで得た利益と損失を相殺することで、繰越控除とは、ある年の投資における損失を控除しきれないときに、翌年以降にその損失を繰り越して翌年以降の利益から控除することができる制度のことです。

    NISA口座では、売却した際に生じた運用益に税金がかからないため、通常の口座で生じた利益との損益通算はできず、翌年以降に損失を繰り越すこともできません。

    配当金は10%の税率で課税される

    配当金については、日本株と米国株で取り扱いが異なります。

    配当金にかかる税金は、日本株は非課税ですが、米国株では米国で10%の税率(2025年3月時点)が課税されます。通常の口座であれば、日本での課税と米国での課税の二重課税となるため、確定申告により外国税額控除の適用を受けることができますが、NISAでは適用されません。

    NISAで米国株に投資するメリット・デメリット

    NISAで米国株に投資するメリット・デメリットを紹介します。
    NISAで米国株に投資するメリットとしては、「投資枠を最大限活用できる」ことが挙げられます。日本株に投資をする場合、証券会社によっては、単元未満株への投資ができるところもありますが、一般的には証券取引所を通じて100株単位での取引になります。成長投資枠の年間投資枠は240万円と決められているため、たとえば既に200万円投資をしていた場合、さらに株価が5,000円の銘柄に投資をしようとすると、投資額は50万円程度となり年間投資枠の範囲を超えてしまいます。

    ところが米国株では、1株から取引が可能であるため、中には数千円から投資が可能な銘柄もあり、年間投資枠の活用に自由度が増すと言えるでしょう。
    なお、金融機関によっては、1株だけの購入ができない場合があるので、開設先の金融機関に確認しておきましょう。

    また、デメリットとしては、先ほど解説しましたが、「損益通算や繰越控除ができない」、「配当金は10%課税」などが挙げられます。

    なお、NISAに限ったことではないですが、米国株は世界的に有名な企業が多く、世界基準の時価総額でみると、上位10銘柄のうち9銘柄は米国企業(2025年2月時点)となっています。その中には、会社名は知っているという企業を数多く見ることができると思います。このような有名企業に投資できる点は魅力と言えるでしょう。

    このようなメリット・デメリットを理解して、NISAで米国株への投資を検討されてはいかがでしょうか。

    まとめ

    この記事では、NISAにおける米国株の知っておきたいことや日本株との違いなどを解説しました。日本株と比較して、どちらに投資をしたいと感じるのかは人それぞれかもしれませんが、そのような判断のベースになる知識は身に付けておいて損はありません。

    NISAセンターでは、わかりやすく正確な情報を得ることができるコンテンツを多く掲載しています。資産運用始めたい方や金融リテラシーを向上させたい方は、ぜひさまざまな記事をご覧ください。

    また、YouTubeには、記事にはない内容も取り揃えていますので、ぜひこちらもご覧ください。
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