
【初心者向け】NISAで賢く資産運用するコツ|成長投資枠とつみたて投資枠の違いとは?
- #新NISA
- #投資初心者向け
- #成長投資枠
- #つみたて投資枠

子どもの教育費用や自分の老後資金などのために資産運用に興味を持つ方は多いと思います。しかし、資産運用と言うと「よくわからなくて不安」という方もいるでしょう。
そこで、今回は資産運用の初心者に向けて、わかりやすくNISAについて解説します。「NISAという言葉は聞いたことがあるけれども、いまいち理解できなくて始められていない」という方にとっても参考になる情報をまとめているため、ぜひ参考にしてください。
また、YouTubeではNISAに関する「わからない!」に寄り添ったシリーズ動画も配信していますので、こちらもぜひご覧ください。

【NISA始める前に見る動画】 NISAってなんなの?#1-1
YouTubeサイトが開きます
初心者の資産運用ならNISA
初心者の方にとって資産運用は「怖い」というイメージを持っている方もいるかもしれません。たしかに、銀行などで預貯金として保有している場合、一定金額が元本保証されていますが、資産運用では元本割れのリスクがあるため、そのように考える方もいるのだと思われます。
しかし、金融商品のなかには、ローリスク・ローリターンのものもあり、また「長期・積立・分散」投資を実践することで、リスクを抑えながら投資をすることもできます。
そして、NISAにはこの「長期・分散」に適した商品のみが投資対象となっているつみたて投資枠があり、また運用益を非課税で受け取れるようにもなるなど、初心者の方にも始めやすい制度設計になっています。
資産運用を始めるなら、ぜひNISAの活用を検討してみてください。
NISAとは
そもそもNISAとは、2014年から開始された「少額投資非課税制度」のことです。
押さえておいてほしいNISAのポイントは、次の通りです。
●NISAとは口座のことであり、NISAという商品ではない ●1人1口座のみ開設できる ●投資で得た利益に対し、通常は約20%の税金がかかるが、NISAの場合は非課税
そして、2024年1月からは制度内容が大きく変わり、2023年までを「旧NISA」、2024年以降を「新NISA」と呼ぶこともあります。
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあります。それぞれの特徴を表でまとめてみます。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
制度の併用 | 可能 | |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 1,800万円(うち、成長投資枠1,200万円) | |
非課税保有期間 | 無期限 | |
対象年齢 | 18歳以上の成人 | |
買付方法 | 積立 | 一括・積立 |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託等 |
出所:金融庁ホームページをもとに東海東京証券作成
新NISAで注目したいポイントは以下の4つです。
●つみたて投資枠と成長投資枠の併用可能
●非課税保有期間が無期限
●年間投資枠が拡大
●売却分の枠の再利用が可能
つみたて投資枠と成長投資枠は、年間投資枠や対象商品、買付方法などが異なるのですが、それぞれの特徴を理解した上で活用しましょう。
つみたて投資枠とは
それでは「つみたて投資枠」について詳しく解説します。ポイントは以下の3つです。
●年間120万円を上限に投資でき無期限で保有できる ●長期・積立・分散投資に適した商品のみが対象になっているため、初心者も選びやすい ●定期的に一定金額を自動的に買付できるため、投資タイミングに悩まない
とりわけ、つみたて投資枠は初心者の資産運用に適しているとされています。その理由が対象商品が長期・積立・分散投資に適した商品のみが対象となっていること、また定期定額で自動的に買付するため、投資タイミングに悩むことがないという点が挙げられると思います。
なお、つみたて投資枠については「新NISAのつみたて投資枠とは?ポイントや対象商品などを解説」にて詳しく解説しているため、参考にしてみてください。

新NISAのつみたて投資枠とは?ポイントや対象商品などを解説
2024.07.05
成長投資枠とは
対して、成長投資枠は以下のような3つのポイントがあります。
●年間240万円を上限として無期限で保有できる ●IPOを含む個別株式などにも投資できる ●購入方法は「一括」、「積立」のどちらもできる
成長投資枠は、投資先の選択肢が多いという特徴があります。一括買付もできるため、まとまった余裕資金ができたタイミングで投資をおこなってみてもよいでしょう。
また、つみたて投資枠と同じように、投資信託を選んで積立投資をおこなうこともできます。
なお、成長投資枠については「NISAの成長投資枠とは?ポイントや活用方法などを解説」にて詳しく解説しているため、気になる方はぜひ読んでみてください。

NISAの成長投資枠とは?ポイントや活用方法などを解説
2025.01.29
NISAのデメリットや注意点
ここまでNISAについて解説すると、「金融庁が定めた商品に投資ができ、運用益は非課税で受け取れるなどメリットしかない」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、残念ながらNISAにもデメリットや注意点などがあります。ポイントは以下の4つです。
●元本割れのリスクがある ●特定口座や一般口座との損益通算ができない ●金融機関によって取り扱い商品が異なる ●NISA口座は1人につき1つまで
当然のことながら、リスクを抑えた投資をおこなったとしても、値下がりにより元本割れとなることがあります。
また、通常の課税口座で投資をし損失が出た場合、ほかの利益と相殺する「損益通算」や、損失を翌年以降に持ち越せる「繰越控除」がおこなえます。
しかし、NISAではそもそも運用益に税金がかからないため、これらの方法をとることができません。
そのほかには、初心者の方にとっては意外かもしれませんが、証券会社や銀行などの金融機関によって、取り扱う商品が異なります。「この商品に投資をしたい」という考えがあるのであれば、口座開設する前にその金融機関で取り扱っているか事前に確認することをおすすめします。
そして、NISA口座は1人につき1つまでです。金融機関の変更は年単位で可能ですが、手続きの手間がかかること、その年の投資枠を使用した場合はその年の変更はできないなどの条件がありますので、金融機関選びは慎重におこなうとよいでしょう。
NISAの始め方
NISAを始めるための大まかな流れは以下の通りです。
1.証券会社や銀行など金融機関を選ぶ 2.NISA口座開設の手続きをおこなう 3.投資する商品を選ぶ 4.投資金額を決める
NISAを始めるためには、金融機関にNISA口座を開設する必要があります。実際の口座開設の仕方は、一般的には書面とオンラインでの手続きがあり、オンライン手続きをおこなう場合、各金融機関のホームページを開いて画面指示にしたがって入力項目を埋めたり、本人確認をおこなったりすることでできます。
NISAで賢く資産運用する3つのコツ
続いて、NISAで賢く資産運用する3つのコツについて解説します。
●資産運用の目的や目標を明確にする
●長期・積立・分散投資を心掛ける
●つみたて投資枠と成長投資枠を併用して活用する
それぞれについて詳しく説明します。
資産運用の目標を明確にする
まず、資産運用の目標を明確にしましょう。
たとえば「現在、25歳で65歳になったときに老後資金として2,000万円持っておきたい」という目標と「3歳の子どもの大学進学に備えて教育資金を15年で1,000万円用意したい」という目標とでは、資産運用の方向性が変わってきます。
目標金額やそれまでに費やせる期間などが異なると、投資する商品が変わってきます。そのため、資産運用の目標を明確にした上で、どの商品にいくら投資するかを考えていくことがポイントです。
長期・積立・分散投資を心掛ける
NISAに限らず投資の基本は「長期・積立・分散」投資です。
投資をおこなう際には、時間を味方につけることが大切です。短期間でみると損失が出ていても、20~30年間といった長い期間保有していると利益になっている可能性も多くあります。
NISAは制度変更により、非課税保有期間が無期限となりました。投資は早い時期に始め時間を味方につけたほうが良いとされていますが、無理して生活費を投資に回す必要はありません。
投資の成果は「量×価格」で決まりますので、コツコツ投資を続けられる金額で少しずつ投資を継続しましょう。
つみたて投資枠と成長投資枠を併用して活用する
新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になったため、その特徴を最大限活かして資産運用するのもおすすめです。
つみたて投資枠で購入できるのは、金融庁が指定した「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」に限られます。一方で、成長投資枠では投資信託だけでなく、上場している個別株式やREIT(不動産投資信託)なども購入することが可能です。
初心者の方であれば、まずはつみたて投資枠を活用して投資経験を積みつつ、無理のない範囲で成長投資枠を活用しながら上場株式などへの投資を検討してみるのもよいかもしれません。
まとめ
本記事では、初心者の方に向けて、わかりやすくNISAについて解説しました。
NISAは資産運用の初心者にとって向いている制度だと言われています。とりわけ、投資の基本である「長期・積立・分散」投資がおこなえるつみたて投資枠から始めてみてもよいかもしれません。
無理のない範囲で資産運用を始めてみましょう!


※クリックすると東海東京証券のWEBサイトに移動します。
はじめてNISAをご利用されるお客様は、証券総合取引口座とNISA口座をまとめて開設できます。