NISAトーク
2024.07.03

【インデックス投資と米国個別株】BANK ACADEMY小林さん、たぱぞうさんに聞く、投資の立ち回り方【前編】

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インタビュアー/NISAセンター 松本智則
目次
    NISAトーク

    投資系インフルエンサーの方をお呼びして、フラットな立場で資産運用やNISAの活用方法について聞く「NISAトーク」。今回は、スペシャルバージョンとして、YouTube登録者数72万人超BANK ACADEMY小林さんとYouTube登録者数24万人超米国株ブロガーたぱぞうさんへのインタビューを前後半に分けてお届けします!

    小林亮平

    横浜国立大学経営学部卒業後、三菱UFJ銀行に入行。同行退社後、ブログやSNSで資産形成(NISAやiDeCo、ふるさと納税など)の入門知識を発信する。現在はYouTubeチャンネル「BANK ACADEMY」の運営に注力しており、YouTubeだけでもフォロワー数は72万人以上(2024年7月2日現在)。「超初心者でも理解できるよう優しく伝える」をモットーに、キャッチーなイラストを活用したわかりやすさで支持を得る。

    たぱぞう

    社会人になると同時に資産形成をはじめ、2010年以降、米国株投資を中心に行う。2016年ころから「誰でもできる投資術」「誰でもわかる海外投資」をモットーにブログ「たぱぞうの米国株投資」を執筆中。現在はブログやセミナーでの情報発信のほか、YouTubeチャンネル「たぱぞう投資大学」にて、投資、資産運用についてオリジナルのアニメーションでシンプルに解説を行う。YouTubeチャンネル登録者数24万人、X(Twitter)フォロワー22万人(2024年7月2日現在)。

    投資を始めたきっかけ

    ── 最初に、投資を始めたきっかけを教えてください。

    小林亮平:2012年に新卒で銀行に入りまして、もともと投資には興味がありました。当時よく売れていた投資指南書が書店にあって、それを買ってちょっとやってみようと思ったのがきっかけですね。

    たぱぞう:私は2000年に転職しまして、定年までの生涯年収が見えやすい仕事だったので、定量的に自分の可能性を試したいなと思ったのがきっかけです。

    ── 初めて投資をしたのは、どんな商品ですか。

    小林亮平:日本のインデックスファンドを買ったと思います。何を買ったらよいか、よくわからない最初の段階では、インデックスファンドへの投資は良いと思います。

    たぱぞう:初めて買ったのは、日本株でしたね。10年間くらい投資をしていました。というのも当時は、外国株へのアクセスが今ほど良くなかったですし、投資信託の信託報酬が3%くらいで高いなと感じて、個別株から入るというのが王道だったんですよね。

    今ほど投資に関する情報が多くはなかったですし、インデックス投資の本とかもほとんどなかったですね。個別株を買うにしても、どんな銘柄か結局はネットで調べるしかなかったです。20年で大きく変わりましたよね。

    どうやって学ぶ?投資情報の集め方

    ── 投資を始める・続ける上でのポイント・注意点を教えてください。

    たぱぞう:SNSは嘘も多いから、きちんとした方のきちんとしたものを読むというのは大事かなと思います。
    手軽で即時性があり、ついSNSに頼ることはありますが、何十年も予想を外し続けている方でも結構フォロワーさんが多かったり、おすすめにあがってきたりします。

    なんて言いつつ、私もSNSに住んでいる人なので「お前のことじゃん」と言われたらごめんなさい(笑)。

    小林亮平:最近はとにかくネット上で情報が氾濫している時代なので、「なぜこの方はこういう考えを持っているのだろう」という背景を考えてみるのってすごく面白くてよいと思います。

    例えば、たぱぞうさんは米国株メインで投資されていると思いますが、たぱぞうさんが良いと言うから米国株に投資するのではなく、米国株が良いと思っている理由や裏付けを自分で確認する、そういったアクションが今の時代ものすごく大事だと思います。

    ── お互いのSNSをどう見ていますか。

    小林亮平:たぱぞうさんのブログは、全ての記事を多分3周は読んだかと思います(笑)。それこそ、米国株良いなと思ったのは、やはりたぱぞうさんのブログの影響が大きかったですね。投資の考え方などを真似できるくらい何周も読んで学ぶのはアリだと思います。

    たぱぞう:小林さんは制度の仕組みなどを分解してわかりやすく解説するのに長けていらっしゃるんですよね。

    私も先日Amazon Payで税金を払う方法を読み込んで、無事にたくさん納税することができて幸せになりました(笑)。制度を細かく、かつ、わかりやすく説明できるのは小林さんの能力だなと思います。

    小林亮平:ありがとうございます。

    資産運用の目標設定

    ── 資産運用の目標設定はどうしていますか。

    小林亮平:自分の目標設定に関しては、正直明確に決まっているものはないです。もちろん増やせば増やすほど、精神的な安定につながっていきます。

    これから資産運用をするにあたり、目標を設定したい方であれば、やはり将来の大きな支出から逆算するのが一般的ですよね。例えば、老後資金だったらいわゆる目安の2,000万円、子供の大学資金だったら1,000万円をどう準備していくか、自分の年齢で逆算していく。そうするとだいたい年利5%くらいで考えて、月3万円の積立で大丈夫そうだなと見えてくるので、目標に対して逆算して考えてみるとよいと思います。

    たぱぞう:小林さんのおっしゃる通りで、目的によって目標とする資産額は変わってきます。

    例えば、FIREを目指すとしましょう。これが家族の生活費なども含めて考えるのであれば、何億円とか見えてくるでしょうし、一人だけのFIREであれば、数千万円といったような目標になってくると思います。自分が何を目指すかによって、投資方法も変わってくると思います。

    ── 売却する基準を教えてください。

    小林亮平:正直、私は売却したことがほとんどなくて、基準がありません。

    売却とは違いますが、インデックス投資以外に別の楽しみを持ちたいなと思ったので、VYMなど分配金が出る銘柄をちょっと買っています。持っているだけで3か月に1回分配金をもらえますし、普段の生活をちょっと潤すことができればよいなと思っています。

    たぱぞう:私は売却を検討するときは、その銘柄に対して自分なりに売却してもよい妥当な株価を出すんですよね。これは、個別株だけではなく、指数も同じようにしています。

    それで買いと売りを繰り返すというのを20年間くらいしてきましたが、コロナショックの時に考えを変えまして、円安とインフレは今後も続くかなと思うようになりました。

    そこから、買いと売りを繰り返すのではなく、良いものに長く投資するという方向に変えたんですよね。その後は決算など定量的なデータを見て、引き続き長期継続保有するか入れ替えるか考えるようになりました。

    ── 普段見ている指標はありますか。

    小林亮平:私はあまり見ていないですね。S&P500に投資しているので、そのPERは見ますけど、それくらいですね。

    たぱぞう:私は売上高、営業キャッシュフロー、営業利益、営業利益率をまずは確認しますね。

    こうした指標それぞれに自分の目線があって、ある程度定量的なスクリーニングをした後に自分の定性的な評価を加えています。「これは良いな」と思う材料をピックアップして、妥当な株価を自分なりに算出していきます。

    その定性的な評価をする段階で、初めてROEやEBITDA、ビジネスモデルを見る作業に入ります。今、管理している銘柄が100銘柄ほどあるので、ちゃんと見ていくと1か月くらいかかるんですよね。これが果たして効率が良いか悪いかは永遠の課題です。

    新NISAの使い方

    ── 新NISAの投資先と投資方法を教えてください。

    小林亮平:至ってシンプルで、つみたて投資枠で米国株のインデックスに月10万円ずつ積み立て、成長投資枠でも同じ銘柄に月20万円ずつ積み立てています。毎月合計30万円ずつの積み立てをしていますね。

    たぱぞう:私は、S&P500とNASDAQ100に投資しています。あとは、長男が18歳になったので、これを買うといいよとアドバイスしながら一緒にやっています。ただ、長男は全く興味がないみたいで…。

    小林亮平:いや、素晴らしいですね。18歳で投資を始められて。新NISAが始まって、良い時代になりました。将来が楽しみでしょうがないですもんね。

    インタビュー後半では、投資の哲学や失敗談、これから投資を始める方へのアドバイスを伺いました。ぜひ合わせてお読みください!


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