Trendレポート
2024.07.19

【新NISAで投資デビューは○○人?】利用状況からわかったみんなの平均買付額【編集長のTrendレポート】

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文/NISAセンター 松本智則
目次

    最新動向をお届け!編集長のTrendレポート

    “編集長のTrendレポート”では、NISAを始める方の「今知りたい」「もっと知りたい」「ちゃんと知りたい」 にお応えする情報をお届け!NISAの利用状況や投資に関する最新動向について、編集長がわかりやすく解説します。

    令和6年6月12日に、金融庁がNISA口座の利用状況に関する調査の結果について最新データを公表しました。この調査は、NISAを取り扱う全金融機関を対象に、NISA口座数やNISA口座での買付額を調査したものです。

    新NISAが始まり、実際、NISA口座の利用状況はどうなっているのか気になっている方も多いと思います。また、友人や職場の同僚とは、なかなか投資の話はしにくいけれど、他の人は新NISAで実際にどのくらい投資しているのか参考にしたいと思っている方もいるのではないでしょうか。

    そこで今回は、公表された最新データを参考に、新NISAが始まって実際どのくらいの人がNISA口座を開設しているのか、また年代別に新NISAでどのくらい投資をしているのかについて解説します。

    既にNISA口座で投資をしている方はもちろん、これから始めようと考えている方も、他の方の利用状況を知ることで参考になる部分もあるかと思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

    それでは早速見ていきましょう。

    NISA口座数の推移からわかる投資意識の高まり

    始めに、NISA口座の開設状況です。2023年12月末時点のNISA口座数は、一般NISAとつみたてNISAを合わせて、合計約2124万口座となっています。

    そこから3か月後の2024年3月末時点では、NISA口座数は約2322万口座となっており、新NISAが始まってから3か月間で、約200万口座増えていることがわかります。

    出所:[NISA口座の利用状況調査(令和6年3月末時点)|金融庁]をもとに東海東京証券作成

    総務省が公表しているデータによると、令和5年1月時点で18歳以上の日本人人口は約1億469万人であるため、5人に1人以上がNISA口座を開設しているということになります。

    また、2024年以降NISA口座を開設した方が約200万人であることから、比率にして3か月間で約1割の方が、新NISAをきっかけに制度の利用を開始しており、投資への意識が高まっていることがうかがえます。

    年代別で見るNISA口座の開設数

    次に、NISA口座の開設数を年代別に分けるとどうなるか見ていきましょう。

    年代 口座数
    10歳代 13万3990口座
    20歳代 257万3547口座
    30歳代 407万4501口座
    40歳代 448万4318口座
    50歳代 437万9630口座
    60歳代 342万6093口座
    70歳代 273万4208口座
    80歳代以上 142万1561口座
    総数 2322万7848口座

    出所:[NISA口座の利用状況調査(令和6年3月末時点)|金融庁]をもとに東海東京証券作成

    こちらの表は10歳代、20歳代から始まって80歳代以上まで、各年代を8つに分けたものです。最も口座開設数が多いのは40歳代で約448万口座となっており、続けて50歳代が約437万口座、30歳代が約407万口座となっています。

    なお、上述の口座数はNISA口座開設数であるため、NISA口座を開設しているものの利用していない口座数が含まれている点は注意が必要です。

    買付金額を年代別で比較!年代によって投資枠の使い方に変化も

    ここで気になるのが、実際にNISA口座の利用者がどのくらいの金額を投資しているのかという点ではないでしょうか。

    そこで、新NISAが始まってから3か月間で、年代別にどのくらいの株式や投資信託が買付されたかを表にまとめてみました。

    年代 新NISA    
    成長投資枠 つみたて投資枠
    10歳代 141億円 117億円 23億円
    20歳代 3573億円 2306億円 1266億円
    30歳代 9892億円 7212億円 2680億円
    40歳代 1兆2352億円 9664億円 2688億円
    50歳代 1兆2687億円 1兆475億円 2211億円
    60歳代 1兆1674億円 1兆506億円 1167億円
    70歳代 8561億円 8214億円 346億円
    80歳代以上 2907億円 2857億円 50億円
    合計 6兆1791億円 5兆1355億円 1兆435億円

    出所:[NISA口座の利用状況調査(令和6年3月末時点)|金融庁]をもとに東海東京証券作成
    ※買付時の時価で算出。1億円未満切り捨て

    金融庁の調査によると、3か月間で成長投資枠では5兆1355億円、つみたて投資枠で1兆435億円、合計6兆1791億円買付されていることがわかります。また、年代別に見ると40歳代、50歳代の買付額が多く、それぞれ1兆円以上買付されており、現役世代でNISA制度が広く利用されていることがわかります。

    投資枠別の利用状況を見ると、成長投資枠では年間240万円の非課税枠があること、一括投資が可能であることなどから、各年代でつみたて投資枠よりも買付額が多くなっていることが見受けられます。

    つみたて投資枠では、20歳代~50歳代までのいわゆる現役世代で広く使われており、若い世代ほど買付額の比率が高くなっていることがわかります。

    上述の新NISAでの買付金額合計を、先ほどのNISA口座開設総数で割ると、1口座当たりの買付額は約26万円となり、各年代にならすと平均10万円から30万円の範囲で新NISAを利用して投資をしている計算になります。また、1か月単位で考えると一人あたり8万円~9万円を投資していることになります。

    ただし、こちらの計算で使ったNISA口座数は、口座を開設しているものの投資枠を活用していない数も含まれますので、実際はもう少し平均金額は上がるのではないでしょうか。

    まとめ

    今回は、NISA口座の利用状況調査をもとに、実際どのくらいの方がNISA口座を開設しているのか、そしてどのくらい投資をしているのかを解説しました。

    新NISAが始まってからの3か月間で、NISA口座は約200万口座増えており、また1か月で一人あたり約9万円投資していることから、新NISAをきっかけに投資の意識が高まってきていると言えるでしょう。

    もちろんこの金額が正解という訳ではないので、あくまで参考にしながら、自分のペースで無理なく投資を続けていただければと思います。

    本記事の内容について、公式YouTubeでさらに詳しく解説しています。まだご覧になっていない方は、ぜひこちらよりご覧ください!


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