
NISAで配当金を受け取るなら「成長投資枠」を活用!非課税にならないケースなど注意点も解説
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NISAには、成長投資枠とつみたて投資枠がありますが、成長投資枠を利用すると上場株式にも投資することができるようになっています。
本記事では、配当金と分配金の違いから、NISAの成長投資枠で配当金を受け取るときのポイントや注意点まで、わかりやすく解説します。
NISAや配当金の仕組みがよくわからない方はぜひ参考にしてください。
そもそも配当金とは
配当金とは、企業が得た利益の一部を株主に還元するお金のことです。
企業がどれだけ多くの業績を上げたかに応じて、配当金の有無や増減が決定され、本決算の年1回または中間決算も入れた年2回、配当金が分配されることが多くなっています。
ただし、企業の配当方針によっては、どれだけ業績が上がっても配当金を分配しない企業もあります。そのため、配当金を得たいと考え株式投資をする場合には、業績だけではなく配当金を分配する企業であるかどうかも確認する必要があると言えるでしょう。
分配金との違い
配当金と混同されやすい言葉として「分配金」が挙げられます。
配当金は、先ほども解説しましたが、株式投資において企業の利益から支払われるものです。対して、分配金は投資信託に投資をした際、決算時に収益の一部を純資産から支払うものです。
株式投資の場合は配当金、投資信託の場合は分配金と認識しておくとよいかもしれません。

【動画で学ぶ!はじめての投資】配当金・分配金・利金って何が違うの?NISAで気を付けるべきポイントも徹底解説!
2024.12.13
NISAで個別株式に投資できるのは「成長投資枠」のみ
配当金は株式に投資をすることで得られる可能性があるものです。NISAで配当金を受け取りたい場合は、株式への投資が可能な成長投資枠を利用する必要があります。
【対象商品】
つみたて投資枠:長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
成長投資枠:上場株式・投資信託など
成長投資枠では、つみたて投資枠では投資ができないアクティブ型の投資信託やREIT(不動産投資信託)なども買付が可能なため、商品の配分などを考慮して利用することをおすすめします。
NISAなら配当金は非課税
通常、NISA口座以外で株式に投資をした場合は、配当金に対して約20%の税金がかかります。一方で、NISA口座では投資をした商品から得られる利益は非課税となるため、配当金についても非課税扱いとなります。
たとえば、10万円の配当金がある場合、約2万円が税金として徴収されるため、手元に残るお金は約8万円です。しかし、NISA口座であれば、10万円の配当金をそのまま受け取ることができるため、メリットが大きいと言えるでしょう。
ただし、外国株式(ETF含む)に投資をした場合は注意が必要です。NISA口座で外国株式に投資をして配当金や分配金を受け取る場合、国内課税分は非課税となりますが、海外現地課税分は非課税となりません。例えば、NISA口座で米国株式に投資し配当金を受け取る場合、米国で10%課税された後の金額を非課税で受け取ることになります。
配当金の受け取り方法は「株式数比例配分方式」にする
NISAで配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受け取り方法を「株式数比例配分方式」に設定しなければいけません。
株式数比例配分方式とは、証券会社で保有している株式数に応じた配当金を証券総合口座で受け取る方式のことです。株式数比例配分方式のほかにも「配当金領収証方式」や「登録配当金受領口座方式」などが選択できるようになっていますが、これらの方法で配当金を受け取るとNISA口座であっても課税対象になってしまうため注意が必要です。
配当金の受け取り方法については、証券会社で確認ができます。念のため、どのような受け取り方法を選択しているか、確認しておくとよいでしょう。
ちなみに、複数の証券会社で取引をしている場合、証券会社ごとに配当金の受け取り方法を設定することはできません。いずれかの証券会社を通じて最後に設定した受け取り方法が、証券保管振替機構を通じて各証券会社へ通知されるため、配当金の受け取り方法は一つだけ設定することが可能となっています。
NISAで「高配当株」に投資するためのポイント
続いて、NISAで高配当株に投資するためのポイントについて解説します。NISAでは配当金を非課税で受け取れるため、できるだけ配当金が多くもらえる企業に投資をしたいと考える方もいると思います。
そもそも高配当株とは
そもそも高配当株とは、配当利回りの高い上場株式のことです。
なお、配当利回りとは、一株あたりの年間配当金を現在の株価で割って求めた数値のことを指します。
NISAなら配当金が非課税で受け取れるため、高配当株のほうがより多くお金を得られる可能性が高まります。
ただし、配当利回りばかりに着目してしまうことには注意が必要です。なぜなら、配当利回りは株価が大きく下がっている場合、数値が高く算出されてしまうことがあるためです。つまり、株価や業績の変化によって高配当株にあたるかどうかも変わり得るということです。そのため、株式へ投資をするのであれば、株価と業績にも注視する必要性があると言えるでしょう。
長期的に安定した配当金を見込めるか
高配当株に投資するためには、長期的に安定した配当金を見込めるかという点を意識して確認してください。
その際にポイントになるのが、過去の配当金や業績の見通し、業界の安定性などです。
過去の配当金を確認すると、過去数年間にわたって安定的に分配しているのかなど見ることができます。なかには特別配当のように一時的に配当金額が上がっていることもあるため、金額だけではなく配当内容も確認しましょう。
また、投資先に安定性や成長性があるかどうかも必ず確認しましょう。もちろん配当金は大切ですが、株価そのものが大きく下落してしまっては配当金を加味したトータルリターンが投資元本を割り込んでしまう可能性もあります。
そのため、株価が安定している、または、上昇傾向がみられるところを選ぶとよいでしょう。また、企業が属する業界の安定性や成長性、業界内での企業の立ち位置、ブランド力の有無、競争力などが検討材料となります。
「長期・積立・分散」という資産形成の基本を忘れない
多くの配当金を得たいがために、無計画な投資をすることはおすすめできません。
資産形成の基本は、「長期・積立・分散」です。あくまでも投資ですので、元本割れのリスクもあります。この長期・積立・分散の考え方を大切にしながら、うまく元本割れのリスクと付き合うとよいでしょう。
例えば、複数の高配当株に投資をする、米国株など海外資産も取り入れる、短期の値動きに一喜一憂せず長期間配当金を受け取る気持ちで保有するなど、資産配分を考えて投資をしてみください。
まとめ
本記事では、配当金と分配金の違いから、成長投資枠で配当金を受け取るときのポイントや注意点、高配当株への投資のポイントまで解説しました。
NISAと言うと、つみたて投資枠に注目する方も多いようですが、成長投資枠に注目して、つみたて投資枠では投資ができない株式の買付を検討されてもよいでしょう。
成長投資枠について詳しく知りたい方には、東海東京TV「第2回 はじめてのNISA!~成長投資枠で多彩な商品へ長期投資~」の動画をチェックしてみてください。
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