Mikiko Minami’s colum

第4回「身も心も磨く秘訣を教えてください!」

◆仕事柄たくさんの方々とお話される機会があると思いますが、コミュニケーションを高めるために何かされていますか。

男女を問わず、毎日、実に多くの様々な業種・様々な年代の方々にお会いします。「どのようにコミュニケーションをとるのですか?」「話題に困りませんか?」という質問をしばし頂きます。私の場合、どんな職業のどんな年代の方でも、話が続かず気まずい思いをしたことはありません。
ひとつには、自分の重ねてきた年輪が助けてくれているように思います。例えば、この仕事を始めて早いもので40年になります。テレビ業界・ラジオ業界・出版業界などいわゆる業界人の場合、必ず誰かとっかかりになる人物がいます。「ああ、A社なら制作にいらしたBさんはご存知ですか?声が大きくバイタリティーのある方でしたよね・・・」そこからBさんをきっかけにして話が転がっていきます。人の話題に限らず、経験による話題の蓄積に助けられることの多い昨今です。
もう一つは、会う人ごとに興味を持ちそうな話題をいつも携えておくということです。ビジネスマンであれば、新聞の政治、経済欄に載っていたような話を振ります。「お隣の国にもいよいよ新しい大統領が誕生しましたね」とか、「いよいよ都議会選挙が近くなりましたね」などなど。もっとも私は30年あまり、毎日2~4紙の新聞に目を通しているので、新聞に書いてある範囲なら話題に事欠きません。ネット記事を読むだけでニュースは十分だと思っている方も多いと思いますが、やはり少なくとも1紙は新聞(特に社説・論説)に目を通し、話題の深堀をし、自分はその事柄についてどう考えるか独自の見解を携えておきたいものです。
女性ならとにかく美容、若いお母さんなら子育て、それ以外では芸能人の話題など、相手が喜びそうな話題を常に携帯することが大事です。相手が何か聞いてくれることを期待してはいけません。“話題の種は自分から蒔き、それを転がしていこう”という積極的な心意気が円滑なコミュニケーション作りには欠かせません。

◆ONとOFFの切り替えやポイントなどを教えてください。

「ONとOFFはどのように区切っているの?」ともよく聞かれます。正直申し上げると、完全なOFFはありません。テレビやラジオに出演したり講演をしたりと、明らかに実働しているときだけが私のONの時間ではありません。家で原稿を書いたり仕事の準備の調べものをしたりと、必ずしも外で働くばかりが仕事ではないのです。テレビを観ていてもぼんやり観るということはありません。司会者や他のタレントさんがどういう受け答えをしているか、つぶさに観察しながら時には盗みながら観る習慣がついています。食事も仕事がらみの会食がほとんどです。
しいていうOFFの時間とは、プールで泳いでいるときと息子と二人でのんびり外食する時ですね。でもこの時間がなくてはONの時間に頑張れないというほどではありません。敢えてOFFの時間が必要ないくらい仕事が人生のすべてなのかもしれません。
「趣味は?」と聞かれたら、私は「生きること」と答えます。仕事も散歩も人と会うこともすべて等価に楽しいのです。ですから敢えてリフレッシュが必要ないのです。便利で安上がりな体質かもしれません。

◆自分のための投資について、やって良かったことや今も続けていることはありますか。

自分への投資は若い頃から怠ることなく続けています。美容・健康・知的投資は生きている限り続けていくと思います。
美容への投資はかつては化粧品やエステが主でしたが、最近は美容医療にシフトしてきました。10万円を超えるクリームに手を伸ばしていた時代もありますが、今は肌に合った化粧水をふんだんに使うことを主眼にしていて、さほど高価なものにはこだわりません。肌にとって一番大切なのは“保湿”だということが見えてきました。そんなわけで、むしろ美容皮膚科で光治療を頻繁に受けています。光治療というのは「フォトフェイシャル」などの名称で、昔からある安全で比較的安価な機器治療です。最近は「B22」「マグマ」という名称の最新機器も登場して、透明感・引き締め効果がかなり上がってきました。ただ、この治療は劇的な変化を求めるというよりもむしろ、回数を重ねることで美白を保ち、老化のスピードを遅らせる効果があります。
健康の投資はまめな検診やサプリメント、ジムで泳ぐことなどです。毎日飲む生の野菜や果物で作る新鮮なスムージーもその一つかもしれません。病気になると苦痛が大きいだけでなく多大な出費が伴います。未病の段階で病気を食い止めるためにこれらの健康への投資は欠かせません。
そして、書籍の購入、取材など知的投資も欠かすことはできません。自分が輝き続けるために、私は生きている限り自分への投資は続けていくことでしょう。 そして、自分に投資するための資金を得るために、「証券投資」は大変有益な手段だと思います。

ワンポイントアドバイス

-美容のワンポイント- 日焼け対策とアフターケア

3月あたりから気になり始めた陽射しが、夏に向けていよいよピークとなります。万全の対策とケアで乗り切って、透明感あふれる美肌を目指しましょう。紫外線は日焼けやシミの原因になるだけでなく、光老化というたるみやくすみ・シワの原因にもなります。
まずはUVクリームを丁寧にくまなく、そして顔だけではなく首や耳の後ろなどにもしっかり塗ってガードをしましょう。日傘や帽子も有益ですが、道路の照り返しがあるのでSPF値だけではなくPA値の高いクリームで保護しましょう。しかし、UVクリームはかなり厚めに塗らないと効果が薄いとも言われていて、やはりクリームだけでは限界があるようです。
そこで、最近は「日焼け止めサプリ」も注目されています。かつては輸入物が大半でしたが、一昨年あたりから国内で優れた日焼け止めサプリが発売されました。メラニンの生成を抑制したり、紫外線による酸化(老化の原因)を防ぐ抗酸化物の含まれているものなど、効果に関する臨床データのある製品も多く出てきました。
長時間強い日差しを浴びなければならない場合、サプリ併用は有効ですし、食品では抗酸化作用のある野菜・果物を普段よりたっぷりとりたいものです。また海などでやむを得ず陽射しを沢山浴びてしまった場合、私は出来るだけ早く美白化粧品でお手入れするようにしています。美白化粧品の浸透を最大限高めるため、まずはクレイパックをして余分な角質を取り除きます。その後、ビタミンC・コウジ酸・トラネキサム酸と言ったメラニン生成抑制効果のある化粧品でケアをします。シミを作ってしまいそうな場合は、皮膚科でハイドロキノン入りクリームを出してもらうのも一案です。
美白ケアと合わせて行いたいのは保湿。日焼けをすると肌が乾燥するので、たっぷりのローションで保湿はお忘れなく。

profile フリーアナウンサーエッセイスト 南 美希子(みなみ・みきこ)

1956年、東京都生まれ。聖心女子大学国語国文科3年時にアナウンサー試験に合格し、テレビ朝日に入社。情報・クイズ・歌番組などを主に担当し、特に伝説のOL向け情報番組「OH!エルくらぶ」の司会を長年務め「元祖女子アナ」として広く知られている。
現在は、テレビ・ラジオをはじめ、エッセイストとしても活躍中。ビジネススキル、美容、恋愛、女性の生き方、ワークライフバランスなどをテーマに講演も行なう。