証券用語集株式持ち合い(かぶしきもちあい)
事業会社と取引企業やメインバンクが、株式を互いに保有し合うこと。大量に株式を保有し合うことで証券市場を通じた企業買収からの防衛、両者間の長期的・安定的な取引、互いに経営をチェックする企業統治などのメリットがある。ただし、バブル崩壊以降は株式持ち合い会社間の閉鎖性・不透明性の問題や、株価下落による保有株式の含み損の増大などから、持ち合いされていた株式の売却(持ち合い解消売り)が進んだ。
用語の使用例
株式持ち合い解消売りという日本株市場の構造的な売り圧迫要因がようやくなくなり、需給関係の改善で日本株の再上昇への期待が集まる。
もっと知りたい!
「株式持ち合い」として知られていたのが、銀行を中心とした巨大企業グループです。グループ内で企業同士が株式を相互に保有、銀行は株式保有に加えて融資と役員派遣を通じ、グループの結束を強めていました。しかし、バブル崩壊後は、銀行保有株制限もあり、持ち合いの解消が急速に進みグループは解体・再編されました。ただし2000年代半ばからは、株式持ち合いが復活する動きも一部にみられました。