委託証拠金・税金
委託証拠金
有価証券オプション取引を行う場合には、取引を行った日の翌日までに証拠金を差し入れる必要があります。
証拠金の所要額は、先物・オプション取引の建玉について、SPAN(R)で計算した額から、ネット・オプション価値の総額を差し引いて得た額以上となります。
SPAN(R)とは、Chicago Mercantile Exchangeが開発した証拠金計算方法で、The Standard Portfolio Analysis of Riskの略です。先物・オプション取引全体の建玉から生じるリスクに応じて証拠金額が計算されます。
ネット・オプション価値の総額
ネット・オプション価値の総額は、買オプション価値の総額から売オプション価値の総額を差引いて得た額です。買オプション価値および売オプション価値は、次の通りです。
買オプション価値の総額
「買建玉が売建玉を上回るオプション取引の銘柄について、清算価格を1単位当たりの金額に換算した額に、売り買い差引数量を乗じて得た額」をいいます。
売オプション価値の総額
「売建玉が買建玉を上回るオプション取引の銘柄について、清算価格を1単位当たりの金額に換算した額に、売り買い差引数量を乗じて得た額」をいいます。
※オプション取引とは、国債先物オプション取引、指数オプション取引および有価証券オプション取引をいいます。
※清算価格は、原則として清算機関が定める理論価格といたします。
税金
個人のお客さまに対する課税
- ・有価証券オプション取引に係る差金等決済から生じた利益、権利行使の割当を受けない場合のオプション料は、他の所得と分離して、事業所得または雑所得として課税されます。なお、損失が生じた場合には、原則として他の先物取引等に係る雑所得等との損益通算が可能となります。
- ・権利行使の割当により株式の売買が発生した場合は、権利行使価格に委託手数料とオプション料を加減した価格が特定口座内で株式の取得価格または譲渡価格と計算されます。
株券の受渡を伴わない場合(権利消滅)
他の所得とは区分し、有価証券先物取引等および商品先物取引の差金決済によう損益を合計した年間の所得に対して、20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の申告分離課税となります。
株券の受渡を伴う場合(権利割当)
- ・ターゲットバイイングの場合:株式の取得価格がオプション料を加減して修正されます。
株式取得代金=(権利行使価格×株数)+株式売買委託手数料等-受取オプション料 - ・カバードコールの場合:株式の譲渡価格がオプション料を加減して修正されます。
株式譲渡代金=(権利行使価格×株数)-株式売買委託手数料等+受取オプション料
法人のお客さまに対する課税
- ・有価証券オプション取引に係る損益は、法人税に係る所得の計算上、益金の額または損金の額に算入されます。なお、詳細につきましては、税理士等の専門家にお問い合わせください。