株式いつ売ればいいの?

株式の売り時について難しいと感じる方は少なくないでしょう。売り時は「短期投資」派なのか「長期投資」派なのかという「投資スタイル」によっても異なります。

短期投資と長期投資
  短期投資 長期投資
保有期間 1日~半年程度
  • * 明確な基準はありません
数年~10年以上
  • * 明確な基準はありません
売買の基本スタイル 株価が上昇したら早めに売却して利益を確定させる 将来性のある企業に投資し、数年後に期待どおり成長して株価が大幅に上昇してから売却する
日々の値動きに対して… こまめにチェックし、機敏に対応する 企業の成長を待つので、日々の値動きはあまり気にしない
  • ただし見込み違いだと分かった時点で早めに売却しなければならないため、常にその企業の動向をチェックする必要があります。

短期投資と長期投資

短期投資を行うのは、主に保険会社、年金の運用団体、投資信託会社などで「機関投資家」といわれるプロの投資家。お客さまの資金を預かり運用するため、短期間で利益を上げることが求められます。
一方、個人投資家の場合、資産形成が目的なら、長期投資でじっくり企業の成長を待つ方がいいでしょう。肝に銘じておいて頂きたいのが、全ての取引で利益を上げる必要はないということ。自分の資産全体を長いスパンで見て、トータルで資産を増やすことを目標に考えます。

利食いと損切り

株式投資の着地点は、「利食い(買値より値上がりした状態で売ることで利益を確定させること)」か、「損切り(買値より値下がりした状態で売ることで損失を確定させること)」のどちらかしかありません。中でも難しいのが、「損切り」の判断です。損失を拡大させないためにも損をしている状態で売ってしまった方がいいのか、それとも株価が今後上昇することを信じて保有し続ける方がいいのか。この判断のタイミングが明暗をわけます。

下がったらどうしよう?

その銘柄をどうして買ったのか?(買ったときに今後上昇することを見込んだ理由)」と「株価が下落した要因」という点を検証してみましょう。
株価下落の要因が一時的なものではなく、見込み違いであったならば、早めに売却することをおすすめします。けれども、人間の心理として、株価が下がっているときには冷静な判断ができないものです。損失を拡大させないためには、株式を買う際に「○○%下がったら必ず売る」という自分ルールを決めておくと良いでしょう。
また、株式の売買には「成行注文は指値注文に優先する」という原則があります。一刻も早く損切りをしたい場合は成行注文で出すようにしましょう。

上がったらいつ売る?

「あたまとしっぽはくれてやれ」という相場の格言があります。株価が一番安いとき(しっぽ)に買って、一番高いとき(あたま)に売ることができればラッキーですが、その判断は難しく、タイミングを逃してしまうことも考えられます。あまり欲を出しすぎず「○○%上がったら売る」というルールも決めておくといいかもしれません。