為替為替レートの見方

為替レートを見るためには、円高なのか円安なのかを確認しておくことはもちろん、
レートの変化を知っておかなければなりません。

円高と円安について知っておこう

為替が円安になったとか円高になったというニュースはよく聞きますが、つまづきやすいのが、この「円高」「円安」という言葉の意味です。
円高とは「円の価値が高くなった状態」で、円安とは「円の価値が安くなった状態」です。もともと1ドル=100円だった為替レートが1ドル101円の方向に動くことを、円安と言い、1ドル99円の方向に動くことを円高と言います。まずはこれだけ覚えておきましょう。

日常生活の感覚でいうと100円が101円になると、「値段が高くなった」と思いがちです。しかし、為替レートの場合は逆で1ドル=100円が1ドル=101円になると「円が安くなった」といいます。日本人にとって外貨であるドルやユーロなどを基準にして表現するので混乱しやすいのです。

為替レートの表し方

為替レートはこのように表します。

ドルの売り手が売っても良いと思っている値段のことを、オファードレートといいます。ここでは100.25円です。一方で、ドルの買い手が買っても良いと思っている値段のことを、ビッドレートといいます。ここでは100.20円です。
今どうしても売りたい人がオファードレートで買い入れば、取引が成立します。反対に、どうしても買いたい人がビッドレートで売りに入れば、取引が成立します。

為替レートは変動する

為替レートは、市場の買い手と売り手の需要と供給のバランスで変動していきます。

ドルと円の取引の場合

ドルを買いたい人が増える→ドル円レートは上昇→ドル高円安

ドルを売りたい人が増える→ドル円レートは下落→ドル安円高

つまり、ドルを買いたい人が増えるということは、ドルの価値が高くなっているということなので、円安・ドル高になるのです。
このように為替レートは取引されるごとに変動しています。

対顧客市場での為替レート

対顧客市場とは、銀行が売買の相手となり、個人や企業などと為替の取引をしている市場のことです。対顧客市場の為替レートには、売買の相手となっている銀行の手数料が加算されています。対顧客市場のレートは、インターバンク市場の(午前10時頃の)為替レートを基に各銀行で決めています。

仲値(*)が1ドル=100円の場合

  • *銀行が決めた為替レートの基準。TTM(Telegraphic Transfer Middle Rate)とも呼びます。
  • *これはあくまで一例です。手数料は銀行により異なりますのでご注意ください。

銀行がドルを売る時のレートをTTS(Telegraphic Transfer Selling Rate)、ドルを買う時のレートをTTB(Telegraphic Transfer Buying Rate)といいます。
顧客の立場から説明すると、TTSは手持ちの円を外貨預金をしたり、トラベラーズチェックを購入したりするときのレートですTTBは外貨預金を解約(売る)したり、トラベラーズチェックを日本円に換金するときのレートです。